相続税の一般的イメージと実際の税額

相続税に対する一般的なイメージは、「遺産の大部分が国に取られる」「自宅を手放さなければならない」という戦々恐々としたものが多いように感じます。しかし、実際に相続税を計算し税額を知ると、多くの方が「予想よりも軽減されるんですね」と安心されます。

たとえば、遺産総額が1億円で、配偶者と子供2人が法定相続分を受け取った場合、家族全体で315万円の相続税がかかります。これは遺産全体の約3%に相当します。2億円だった場合も、家族全体で1350万円(遺産全体の約7%)です。

相続税の計算方法と基礎控除

相続税は、亡くなった方全てにかかるわけではなく、「一定額以上の遺産を残した方」に課税されます。その一定額を基礎控除といい、計算は「3000万円+600万円×法定相続人の数」となります。

たとえば、亡くなった方には配偶者と子供2人の合計3人の相続人がいたとします。この場合、法定相続人は3人です。先ほどの式に当てはめると、3000万円+600万円×3=4800万円が基礎控除となります。

実際の相続税支払い状況

国税庁が公表している「平成30年分相続税の申告事績の概要」によると、日本全体の年間死亡者数は136万2470人ですが、相続税が発生したのは1万6341人。割合は8.5%です。つまり、相続税を払っているのは100人中8人にすぎません。

また、2015年の税制改正前は基礎控除が「5000万円+1000万円×法定相続人の数」でした。現在よりも4割も大きかったのです。その時代は相続税が課税されるのは100人中4人だけでした。本当に一部の富裕層にしか関係しない税金でした。

現在の相続税対象者の増加

しかし現在、相続税の対象者が倍近く増えたため、昔に比べれば身近な税金になりました。まずは「遺産から基礎控除を引いた金額に相続税がかかる」と覚えておきましょう。