売却時の競合物件

競合がある場合、相手の状況を見ながら価格や販売期間を決めることが重要です。ただし、低価格競争に巻き込まれないよう注意が必要です。そのためには、建物に付加価値をつけることが最も重要です。安易な価格競争には巻き込まれず、相手の物件に対してお得感を与えることで、早く成約し、競合がない状態をつくることが目的です。

安すぎる競合相手がいる場合には、その背後には理由がある可能性があります。例えば、売り主が住み替えで急いで売却しているため、相場よりも大幅に安い価格に設定している場合もあります。このような理由を探り、それがやむを得ない事情である場合は、自分の希望する価格か、むしろ少し高めの価格で売却を検討しましょう。

私たちが手伝った物件でも、同様のケースがありました。競合物件が市場に出ており、条件が類似する安い物件があったため、こちらはあえて高めの価格を設定しました。その結果、相手の物件は2ヵ月で成約しましたが、こちらの物件も本腰を入れて広告宣伝を行い、1ヵ月後には希望価格での成約に至りました。

競合がある場合、相手の物件の状況によって販売期間が長くなる可能性があるため、売れるまでの期間は3カ月から6カ月と見込んでおくことが重要です。