配偶者居住権の種類

配偶者居住権には大きく2つの種類があります。1つは「配偶者短期居住権」であり、もう1つが「配偶者居住権(長期)」です。

配偶者短期居住権の概要

配偶者短期居住権は、相続が発生してから6か月間、または遺産(自宅)の分割が決まる日のいずれか遅い日まで、配偶者が自宅に継続して住む権利を持つものです。

配偶者短期居住権の例示

例えば、2021年1月1日に相続が発生し、2021年4月1日に自宅が相続された場合、2021年7月1日まで配偶者は自宅に継続して住むことができます。この期間中は、遺産の名義変更が行われても、配偶者は権利を行使できます。

配偶者短期居住権の延長と遺産分割協議

配偶者短期居住権は、遺産分割協議がまとまらない場合でも、最低でも6か月間は自宅に住み続けることができます。この期間中は、不動産の名義は亡くなった人のままとなります。

配偶者居住権の登記

配偶者居住権は、相続人全員の合意や遺言書によって設定することができます。重要なのは、この権利を保護するために登記を行うことで、第三者に権利を主張できる点です。

所有権の相続と注意事項

所有権を相続した人が登記を怠ると、自宅を勝手に売却されたり、新たな所有者からの退去を求められる可能性があるため、登記は慎重に行うべきです。

自宅の管理と負担

自宅の管理は、固定資産税や軽微な修繕は配偶者が負担し、大規模な修繕や増改築は所有権を相続した人が負担することとされています。固定資産税の支払いについては所有者が先に行い、後で配偶者との精算が行われます。

配偶者居住権の消滅

一度設定した配偶者居住権は、設定期間が満了した場合や、配偶者が死亡した場合、建物が滅失した場合、または所有者との合意がある場合などに消滅します。

制度の将来展望

相続トラブルを防ぐための制度が始まったばかりでありながら、筆者はこれが将来的には救世主となることを期待しています。