不動産鑑定評価の手法と特徴

不動産鑑定評価は、土地、建物、またはそれらに関連する所有権以外の権利の経済価値を判断し、その結果を金額で示すプロセスです。不動産鑑定業は、他者からの依頼に基づき、不動産の鑑定評価を専門的に行う事業であり、不動産鑑定士(不動産鑑定士補を含む)以外の者が鑑定評価を行うことは禁止されています。不動産鑑定士は、統一的な基準である不動産鑑定評価基準を参照しながら鑑定評価を行います。不動産の価格は、その不動産の最も効果的な使用方法に基づいて把握されます。

  1. 不動産の価格を決定する鑑定評価手法

不動産の価格を決定するための鑑定評価手法には、原価法、取引事例比較法、収益還元法があります。これらの手法に加えて、それらを応用した開発法などもあります。これらの手法を適用する際には、対象不動産に関連する市場の特性などを考慮し、複数の手法を組み合わせることが推奨されます。

(1) 原価法

原価法は、対象不動産の再調達原価に基づいて試算価格を決定する手法です。再調達原価から減価額を差し引いた価格を積算価格と呼びます。この手法は、対象不動産が建物や土地の場合に有効です。

(2) 取引事例比較法

取引事例比較法は、類似した取引事例を収集し、対象不動産の価格を決定する手法です。取引事例の選定や補正を行い、地域要因や個別的要因を考慮して試算価格を導きます。

(3) 収益還元法

収益還元法は、対象不動産が将来生み出す純収益の現在価値を考慮して試算価格を決定する手法です。賃貸用不動産や事業用不動産の価格評価に特に有効ですが、全ての不動産に適用可能です。

(4) 開発法

開発法は、更地価格を決定する手法の一つです。この手法は、対象地の面積や利用方法を考慮して価格を導きます。適切な条件下で行われた開発法の結果は、他の鑑定評価手法の検証に役立ちます。