不動産仲介業界の裏側で考えられている3つのポイント

不動産業界における隠された仕組みを知らなければ、自社の利益を損なう可能性があります。不動産業界の裏側を知ることで、不利な価格で物件を売却することを防ぎましょう。

  1. 両手取引

前提として、不動産仲介には片手取引と両手取引の2つのケースがあります。片手取引では、売り主と買い主それぞれに別々の不動産会社が関与します。一方、両手取引では売り主と買い主の両方に同じ不動産会社が関与します。両手取引では、取引額に基づき不動産会社が手数料を受け取ります。

両手取引では手数料が2倍になるため、不動産会社にとっては魅力的な取引です。そのため、不動産会社は売却価格を抑えてでも両手取引を成立させることを考えます。しかし、この仕組みは売り手にとって不利益なものです。売り手と買い手の意向が一致しない場合があります。

  1. 囲い込み

両手取引と関連して、囲い込みという手法がよく用いられます。囲い込みとは、自社で売却依頼を受けた物件を他社に紹介せず、自社の顧客にのみ情報を提供することです。

囲い込みにより、売り主は他社に物件が紹介される機会を失います。また、囲い込まれているかどうかを確認することは難しいです。囲い込みは不正な行為ですが、大手不動産会社でも行われています。

  1. 値こなし

「値こなし」もよく行われる悪質な慣習です。多くの売り主は複数の不動産会社に査定を依頼します。不動産会社は高い査定額を提示し、売り主の信頼を得ます。しかし、実際には高値での売却が難しい場合があります。

このような状況下で、不動産会社は売り主に値下げを提案します。時間をかけて価格を下げる手法が「値こなし」です。このような行為は不動産会社のモラルを問うものですが、売り主側にも責任があります。

以上のポイントを踏まえて、不動産取引においては慎重に行動することが重要です。