「不動産市況の今後、空き家の急増に注意が必要!」
住宅の売却を検討する際、不動産会社に依頼する前に最も重要なのは、「本当に今、売るべきか否か」を検討することです。住宅市場の現状や将来の展望、お客様ご自身の状況を考慮すれば、現在が最適な売却タイミングではないと感じることもあるでしょう。その場合は、売却のタイミングを見極めたり、賃貸に出すといった選択も検討できます。様々な事情を総合的に判断し、最良の選択をお願いいたします。
まず、現在の住宅市場に焦点を当ててみましょう。
住宅市場で注目を集めているのが、急増する空き家です。総務省が2014年7月に発表した「住宅・土地統計調査」によれば、2013年10月1日時点での日本の総住宅数は6063万戸で、そのうち空き家は820万戸。住宅数に占める空き家の割合は13.5%で、過去最高となっています。具体的には、「7、8軒に1軒が空き家」の割合となります。
将来的にも空き家は増加する見込みです。野村総合研究所によると、2033年には空き家数が約2150万戸、空き家率が30.2%に上昇すると予測されています。この増加の原因には、新築住宅の供給過剰、少子化による住宅相続の減少、そして日本人の新築志向の強さが挙げられます。世帯数も2019年をピークに減少する見通しであり、空き家問題が深刻化しています。この中で、2015年5月から施行された「空き家対策特別措置法」では、「特定空き家」に該当すると固定資産税が最大6倍に上昇し、市町村が撤去を命じる可能性があるため、これを回避するためにも早めの売却が検討されています。
これから先、住宅の売却においては競争が激化することが予想されます。今後の市況についても慎重にお考えいただき、適切なタイミングでの売却をお勧めいたします。