「契約書の確認チェックリスト」

売買契約書にサインすると、それは固い約束となります。特に、住宅ローン特約が絡んでいる場合、契約の解除は容易ではありません。もしローンの審査に通らない場合は、契約は取り消されるかもしれませんが、一般的には売買契約の締結時点で取引は成立していると見なされます。

契約書を取り交わす前に、その内容を細部まで確認することが肝要です。できるだけ契約締結前に契約書を入手し、以下のポイントを確認しましょう。

1. 売買物件の詳細 売買物件の所在地、地番、面積、構造などが正確に記載されているかを確認します。特に複数の筆がある場合には、それぞれの地番や地積が適切に記載されているかを確認しましょう。
2. 支払い条件 売買代金や手付金、残代金の額や支払い方法が、交渉内容と一致しているかを確認します。
3. 土地の測量と精算 土地の測量が行われ、実測面積と公簿面積の差異に関する取り決めが記載されているかを確認します。公簿売買か実測売買かによって、精算の方法が異なります。
4. 所有権の移転時期 所有権の移転と引き渡しの時期が明記されているかを確認します。引き渡し猶予がある場合には、それが契約書に記載されているかを確認しましょう。
5. 住宅ローン特約 住宅ローン特約が含まれており、その有効期間が明記されているかを確認します。
6. 瑕疵担保責任 瑕疵担保責任期間が設定されている場合、その期間が明確に記載されているかを確認します。
7. 物件状況の告知 物件状況報告書が別途作成されている場合には、その内容が契約書に正確に反映されているかを確認します。
8. 負担の消除 残ローンの返済や抵当権の消除に関する取り決めが明記されているかを確認します。
9. 手付解除及び契約違反による解除 契約解除に関する条件や違約金の額が適切に記載されているかを確認します。
10. 引き渡し前の滅失・毀損 引き渡し前に建物が滅失または毀損した場合の対処方法が明確に記載されているかを確認します。
11. 反社会的勢力の排除 売り主や買い主が反社会的勢力である場合の契約解除に関する条項が記載されているかを確認します。
12. 特記事項 個別の特記事項が適切に記載されているかを確認します。これは、交渉内容が適切に反映されているかどうかの重要な指標です。

契約書に記載されている各項目を丁寧に確認し、不明な点や疑問点があれば遠慮せずに質問しましょう。