エンディングノートと遺言書の違い、エンディングノートの選び方
エンディングノートは近年、終活やライフプランニングの一環として多くの方に注目されています。不動産などの資産を持つ方にとっても、これらをまとめることで家族への配慮や安心感を持つことができます。今回は、エンディングノートと遺言書の違いと、エンディングノートの選び方について解説します。
エンディングノートと遺言書の違い
1. 法的効力の違い
- 遺言書:法的に有効な文書です。資産分配や法的な処理に関しての指示が含まれているため、書き方や作成手続きに法的な条件が定められています。
- エンディングノート:法的効力はありません。希望や想いを家族に伝えるための記録であり、手軽に自分の想いや希望を書き残すことができます。
2. 記載内容の違い
- 遺言書:法的処理に関する内容が中心で、資産分配など明確な指示が記載されます。不動産や預貯金などの資産を対象とする場合が多いです。
- エンディングノート:医療や介護の希望、葬儀の希望、日常の情報、家族へのメッセージなどが中心。財産の内容も記せますが、分配指示は法的に効力がありません。
3. 役割の違い
- 遺言書:相続や遺産分配を円滑に行うための法的な指示書です。専門家の関与や公正証書にすることで、後々の争いを避けやすくします。
- エンディングノート:気軽に家族へ伝えるメッセージの役割を持ちます。特に介護や医療の希望、趣味、友人リストなど日常の生活に関わる内容が書かれることが多いです。
エンディングノートの選び方
エンディングノートは多種多様な種類があり、以下の点に着目して選ぶと良いでしょう。
1. 書きやすさ
エンディングノートは書きやすさが重要です。事前にテーマや質問が用意されているものや、テーマ別にページが分かれているものは初めての方にも書きやすくおすすめです。
2. 自分の目的に合った内容かどうか
医療や介護、葬儀の希望など、目的に合わせた内容のものを選びましょう。不動産や資産に関する情報を重点的に記載したい場合は、資産情報をしっかり書き込めるページがあるものを選ぶと便利です。
3. 継続して書き込めるデザイン
書き込みのしやすさや見やすいデザインも重要です。しっかりした装丁で長く保管できるタイプや、分厚くなりすぎないものを選ぶことで、必要に応じて加筆修正がしやすくなります。
4. 情報の共有や保管方法
自分だけでなく、家族にも見てもらいたい内容の場合は、保管や共有方法を考えておくと安心です。デジタル版エンディングノートも増えてきており、必要に応じて活用するのも一つの手です。
エンディングノートを始めてみましょう
エンディングノートは法的効力がないため、より自由に自分の希望やメッセージを伝えられるのが魅力です。とはいえ、遺言書と併せて利用することで、法的効力がない分も補完でき、万が一の際に家族が安心して対応できます。終活やライフプランの一環として、自分自身の大切な記録をぜひ始めてみてください。
まとめ
エンディングノートと遺言書は、役割が異なるものの、自分の想いを形にして家族に伝えるための大切な手段です。不動産や資産を保有する方にも特におすすめです。