隣地との境界の測量に時間がかかる場合も

売買契約で、引き渡し日までの土地測量と境界明示が条件となっている場合、これを終わらせなければなりません。境界を明らかにする際に面倒なのは、隣接地の所有者に立ち会ってもらわなければならないことです。隣接地の所有者全員の承諾を得られなければ、境界を確定することはできません。隣接地所有者がその地に住んでいれば手間は少ないのですが、遠方に住んでいたり、住所不明の場合、境界明示までに時間がかかることがあります。通常、境界明示までにかかる期間は1~3ヵ月と言われていますが、隣接地の所有者との協議が長引いたりすると、半年以上かかることもあります。

したがって、境界の明示は、売却を依頼した段階で不動産会社に相談しておいたほうが賢明です。そして、売買契約から引き渡し日までの間に、境界確認書の取り交わしなどの最終確認だけを行うスケジュールにしておけば安心です。境界に関連して、越境物件の撤去を求められることもあります。例えば、こちらの家の屋根や植木が隣の敷地に越境していたり、あるいは逆に隣の家から越境されていたりすると、売却後にトラブルになる可能性があります。隣地の所有者と話し合いをして解消するよう努力しましょう。

土地売却の際の測量や境界明示は、測量士や土地家屋調査士に依頼します。不動産会社を通して依頼するのが一般的ですが、自分で土地家屋調査士を探して依頼することもできます。費用は20万~100万円が一般的で、物件の状況によって異なります。売却を依頼した段階で金額の目安を不動産会社に確認しましょう。

隣地との境界の測量と明示は、土地売買プロセスにおいて重要なステップです。スムーズに進行させるために、計画的に取り組みましょう。