現場で実践している「成果につながる不動産営業ノウハウ」
~12月上旬の実務からまとめた、すぐ使えるポイント~
不動産営業は「物件を紹介する仕事」と思われがちですが、実際は“情報収集・段取り・細かいフォローの積み重ね”がほとんどです。
今回は、当社の12月上旬の実務から、実際に成果につながっているノウハウをまとめて紹介します。
■1.反響は「初回フォローの質」で決まる
問い合わせをしたお客様の熱度は、時間とともに下がります。
そのため、当社では反響後の“最初の接触”に特に力を入れています。
▼実践しているポイント
- 当日か翌日には必ず連絡(メール+電話)
- 「気になっているポイント」を推測して提案(学区・車の動線・資金計画など)
- 内見が先の人には メールによる軽いフォロー を3日に1回
- LINE移行を目指す(レス率が段違いに高い)
反響を「問い合わせ」ではなく「相談」と捉えることで、面談につながる確率が大きく変わります。
■2.“案内前の準備”が営業の腕の見せどころ
案内は「物件を見せる」のではなく“決断しやすい状況を整える作業”です。
▼当社が必ず行うポイント
- 案内物件の現地下見(最重要)
→ 写真では分からない“音・臭い・車の入り方・坂の勾配”を把握 - 価格に影響するポイントを把握(相場・過去成約・修繕積立金・管理状況)
- 追加提案できる物件を2〜3件準備
- 資金計算を複数パターン作成
結果として案内当日は、お客様の“比較基準”ができ、意思決定が早くなります。
■3.“売却案件”は条件整理が業務の90%
売却は価格だけで決まりません。
▼現場で重視しているポイント
- 境界・越境の確認
- 付帯設備の状態・残置物の有無
- 引渡し時期の調整
- 買主側との細かな条件擦り合わせ
- 契約書類の早期ドラフト作成
このあたりの整備を早く進めると、商談がスムーズに進むだけでなく、売主の安心感につながります。
■4.自社物件・客付けは“現地改善”が最短の成果
広告費を増やす前に、まず現地を整えることが重要です。
▼当社が日常的に行っていること
- バルコニー・玄関周りの簡易清掃
- におい対策(アロマ・換気)
- 鳩害・害虫などの軽微な対策
- のぼり交換・チラシ補充
- 写真の撮り直し
- ターゲットに合わせた広告条件の変更(ペット可・AD調整など)
現場の“印象アップ”は、広告を変えるよりも効果が出ることが多いです。
■5.買取案件は「専門家連携」がスピードの決め手
買取は判断スピードが命です。
▼そのために行っていること
- 司法書士・土地家屋調査士と即日相談
- 役所調査の先行実施
- 越境・接道・再建築可否などを早期に把握
- 想定リフォームや商品化コストの概算
- 買取→販売時の販売計画(ターゲット・価格帯)
これらを早く固めるほど、仕入れ判断の精度が高まり、機会損失を避けられます。
■6.社内ミーティングは「行動計画」に落とす
ミーティングは“話して終わり”では意味がありません。
当社では必ず 行動レベルの宿題 にします。
▼実際の落とし込み
- 担当者ごとの次アクション提出
- 年末挨拶ルート・手土産の決定
- 書類整理・現地改善の担当割り
- 年末年始の反響対応ルール決め
- 決済・契約スケジュールの共有
- 営業数字と賞与のフィードバック
“誰が・いつ・何をするか”が明確になることで、小さな取りこぼしが減り、営業全体の質が上がります。
■7.「物件管理」は小さい積み重ねが大きな効果
自社物件・管理物件は、現地確認と改善が成約率を押し上げます。
▼ルーティン
- 清掃
- のぼり交換
- 鍵・キーボックスの確認
- 設備動作チェック
- 近隣の状況確認
- 動線の改善(照明の点灯・カーテン調整)
“見た瞬間の印象”で購入意欲は大きく変わるため、地味でも最重要な仕事です。
■まとめ:不動産営業は「準備の質」で差が出る
12月上旬の業務でも改めて感じたのは、
「準備」「段取り」「細かいフォロー」こそが不動産営業の本質
だということ。
- 反響の初動
- 案内前の準備
- 契約前の条件整理
- 現地の改善
- 専門家との連携
- 社内での行動計画化
これらの質が上がれば、お客様満足度も契約率も自然と高まり、紹介やリピートにつながっていきます。

