【法定相続割合と分割協議がうまくいかない原因】

不動産の売却や相続のご相談をいただく中で、相続手続きに関するお悩みが非常に多いです。特に「法定相続割合」と「分割協議」については、トラブルの原因となりやすいポイントでもあります。今回はこの2つのテーマについてわかりやすく解説します。


1. 法定相続割合とは?

法定相続割合は、民法で定められた財産の相続分を指します。主に以下のように決められています:

  • 配偶者と子どもがいる場合
    • 配偶者:1/2
    • 子ども:残りの1/2を均等に分ける
  • 配偶者と直系尊属(親など)がいる場合
    • 配偶者:2/3
    • 直系尊属:1/3
  • 配偶者と兄弟姉妹がいる場合
    • 配偶者:3/4
    • 兄弟姉妹:1/4

法定相続割合はあくまで「基準」であり、相続人全員が合意すれば異なる分け方も可能です。ただし、この割合を巡って意見が対立するケースも少なくありません。


2. 分割協議がうまくいかない原因

遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です。しかし、以下のような原因で話し合いが進まないことがあります:

  1. 相続人間の価値観の違い
    • 例えば「実家の不動産を売却したい」という人と「残しておきたい」という人で意見が分かれることがあります。
  2. 不動産の評価額に関する意見の相違
    • 不動産の評価額は専門家による査定が必要ですが、その査定額を巡って納得しないケースもあります。
  3. 感情的な対立
    • 過去の家族間の出来事や関係性が原因で協議が難航することもあります。
  4. 相続人の人数が多い場合
    • 相続人が多いと意見をまとめるのが難しくなるため、協議が長期化する傾向があります。

3. トラブルを防ぐためのポイント

  • 早めの準備
    被相続人(遺産を残す人)が生前にエンディングノートや遺言書を用意しておくとスムーズです。特に不動産に関する希望は明確に書いておくことが大切です。
  • 専門家への相談
    弁護士や司法書士、不動産会社などの専門家を交えた話し合いは、感情的な対立を避ける助けになります。
  • 不動産の適正な査定
    不動産を巡るトラブルを防ぐためには、公平かつ適正な評価をすることが重要です。当社では不動産の査定や売却のお手伝いも行っています。

まとめ

相続は家族にとって大切なプロセスですが、トラブルに発展するリスクもあります。法定相続割合を理解し、分割協議の進め方を工夫することで、スムーズな相続手続きが可能になります。不安や疑問があれば、ぜひ当社にご相談ください。不動産のプロとして、お客様のご事情に寄り添ったサポートをいたします。